06.21
Sunday
2020

時間が空いてしまったのですが、今回は第14回和風展投稿作品のことを記載したいと思います。複数の写真をキャンバスに貼り込み組み合わせて一枚の作品を作成するフォトバッシュという手法で作成しました。ベースは、数年前京都の哲学の道で桜の咲いている時期に撮影した写真です。 使った写真はいずれも前回紹介したイラスト調変換したものです。和風展に投稿した作品は夕方を想定して全体的に紫がかった色調としたのですが、違和感があったので、pixivに投稿する際に自然な色調に変更しました。

 

亡くなった人に書いた手紙を投函できる緑のポストを題材に、下記の音楽からイメージを膨らませて制作しました。タイトルはいきものがかりのSAKURAの一節から頂きました(下記をクリックすると、Youtubeに接続し音楽が流れます)。

届きますように/KOKIO 桜流し/宇多田ヒカル SAKURA/いきものがかり

 

「桜 舞い散る」

 

〇フォトバッシュについて

フォトバッシュについては、フォトバッシュ入門という書籍が販売されています。フォトバッシュで基本的なことに分類されるアイレベルを合わせるということも記載されていないのですが、作品制作に写真を取り入れる手法を理解するのに役立つかと思います。

https://www.amazon.co.jp/dp/B01N23AX8E/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

 

私が作品の一部に写真を使用する手法があることを知ったのは、かなり前(10年程度?)のことで「デジタルペインティングテクニック」の記事を見たことがきっかけでした。その頃はまだフォトバッシュという名称ではなかったのですが、写真を使って作品を仕上げていく手法が幾つか紹介されていました。書籍に掲載されていた作品の一例が下記で建物部分は博物館の写真が使用されています。

http://ja.desktopwallpaperhd.net/view/wallpaper-scenery-art-marco-bauriedel-alice-visual-fantasy-mi-linda-18300.html

 

当時は私自身があまり写真を所持しておらずフリーで使える写真もあまりなかったので見るだけで終わってしいました。その後、写真が趣味となって使える素材が増えたことや写真のイラスト調変換で作品の一部として使用できる環境が整ったので今回試してみることにしました。コロナ禍で近所を散歩することが増えたのですが、頭で考えるより自然は変化に富んでいるということに気が付いたことも写真を用いるきっかけの一つだったりします。

 

〇制作イメージ

最近はイラスト関連のYoutubeをみることが増えました。この中で最近のお気に入りはさいとうなおきさんのコンテンツです。この作品も「作業工程を●●すれば絵は確実に完成する」を参考にしました。ただ写真を使うことを前提としていたので、流れが異なっている部分は多いです。改めて制作過程を確認すると随分と迷走しており、参考作品をもっとよく調べてイメージを固めていくべきだったのが反省点ですね。さいとうさんのコンテンツを見ると、制作作業よりも下準備により多くの時間をかけていることがよくわかります。

 

・テーマを決める:胸をしめつけるような切ないイラスト

・何を描くかを決める:桜が舞い散っている中で届かない手紙を亡くなった人に出そうとしているシーン

紙飛行機、郵便局(小さな郵便局) ポスト 夕方
緑のポストは亡くなった人にだす手紙を投函できるとのこと

 

〇大ラフ

大ラフ(案1-4)

 

とりあえず案2と案4がいいかと思ったのですが、クリーンアップした後、全体の色調を決めてから、最終決定しようと思っていました。案2は描いていないのですが、紙飛行機を見ているイメージです。

 

〇カラーラフ

案4はポストに手をあわせると背中を見せることになるのでNG、案2は水面を見る形に修正されています。クリーンアップ作業が思っていたより大変だったこともあり、カラーラフを見ると当初の方向性を見失っていることがわかりますね。大ラフの段階で大まかでもよいので紙飛行機を書き込んで検討しておくべきだったのかもしれません。クリーンナップ作業は最近はソフトの性能も向上しているので、それをもっと利用することも考えてもよいのかもしれません。

 

 

〇完成に向けて

人物を配置する場所は最後まで迷いました。カラーラフのポーズが不安定だということと、奥に向かって道が伸びているのに手前に人とポストを配置すると視線がここで止まってしまうことを考慮して、人物は橋の上に配置し、視線を奥のほうまで誘導してもらう役割を担ってもらうことにしました。この位置を選択したのは、クリーンアップの作業中に橋の上の人が目立つことに気が付いたことがきっかけです。ただ、明度や色相対比でもっと目立つようにしてもよかったのかもしれません。これ以外にも、水面に映った桜が目立つように水面と陸の比率も変更しました。桜が目立つようにライティング、色彩などを調整して仕上げました。

 

〇最後に

作品制作では、違和感を大切にしました。写真のつなぎ合わせやクリーンナップの修正に問題がないかは、まず違和感を感じることが大切だと思ったからです。ただ、全体の色調には配慮できなかったので、その点は今後の改善点だと考えています。今までとは異なる手法で制作した作品なのですが、久しぶりに自分らしい作品だなと思える作品に仕上がったように思います。

 

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05.30
Saturday
2020

コロナ禍で在宅勤務となり、通勤時間が減ったので、最近はイラスト制作の時間が増えました。具体的に何をしようか考えたのですが、twitterで情報をいくつか見たこともあって、写真のイラスト変換を試してみることにしました。4月桜の咲く時期に徒歩圏内の桜ヶ丘小学校で撮影した写真を使って、イラスト変換を試してみました。

 

幾つかのサイトの情報を参考にしたのですが、影色の色相をずらすという方法を採用しました。建物の色はグラデーションマップを使って色味を変更しています。

 

他の写真にも同様に適用できるかを試してみたのが上記です。rawで撮影したのですが、写真では思い通りの色が上手く表現できなかったのですが、出来上がったイラストを見て「こんな風に写真で撮影したかった」と思いました。

 

思った以上に良い出来だったので、和風展には上記の手法でイラスト変換した写真を用いることにしました。複数の写真をキャンバスに貼り込み組み合わせて一枚の作品を作成するフォトバッシュという手法で作成した作品です。この作品の制作については、別の機会に紹介させて頂きます。

 

さて、和風展の作品制作で一時検討を中断していたのですが、下記の二枚を仕上げ、ワークフローをほぼ固めました。両方とも昔、別の方法でイラスト変換したものです。当時は結構苦労してイラスト風に変換したのを憶えています。そんな写真でも簡単にイラスト変換できるかどうかを試してみました。

今回のワークフローでイラスト変換したもの

昔制作したもの

 

今回は先に影を青色に着色してからイラスト変換するというアレンジを加えています。線画を組み込んだほうがよいかも併せて検討したのですが、ないほうがすっきりして好みだったので、線画は使用しないこととしました。昔イラスト変換したものに組み込んでいたGimpの鉛筆画スクリプトが2.10になってから使えなくなっているのが残念でした。

 

今回のワークフローでイラスト変換したもの

昔制作したもの

 

もう一枚がこちらで碌山美術館を撮影したものです。色を変えて秋の風景とし和風展に投稿することを考えていた写真ですが、いろいろと失敗して投稿は諦めました。背景として使用する写真の変換方法はほぼ固まったので、次はPoserから出力した人物の画像のイラスト変換を検討してみようと考えています。

 

ちなみに、今回のイラスト変換のワークフローは下記の通りです。マイナーな現像ソフトであるCapture Oneをつかっているのですが、どのような変換を加えているかが判ればPhotoshopでも恐らくはできるかと思います。番号が飛んでいるのは、不採用となった操作を記述しているためです。番号を変更すると、この番号を参照している操作も番号の修正が必要となるため、そのまま記述することとしました。少し落ち着いたら、Noteのほうに詳しい操作の紹介記事を書くかもしれません。多用するようなら、CLIP Studioのオートアクションを試してみようとか考えています。

 

【イラスト変換のワークフロー】

1:rawファイル、jpegファイルを準備する。
2:Capture Oneでファイルを開き下記を設定する。
彩度:60-80まで上げる
ハイダイナミックレンジ:ハイライト、シャドウともにmax(100)近くまであげる。
(jpegファイルの場合は白飛びの程度を考慮してハイライトを設定する)
クラリティー:クラリティーとストラクチャを上下させてイラスト風にする(細部をつぶす)。
(クラリティーはmax、テクスチャはmin近くまで上げたほうがイラスト風になりやすい)
緑が多い画像は予め緑の部分の彩度を下げておくとよい。
ホワイトバランスを調整して画像の色の傾向を調整する。
(モードは昼白色 蛍光灯、色合いは紫を強めにかける(5-15)を推奨)
3:バリアントを書き出す。
4:ハイダイナミックレンジ:ハイライトを下げてバリアントを書き出す(空マスク用)
※うまくいかない場合やjpegの場合、空マスクが不要の場合は、この操作は無視してもよい。
5:CLIP Studioを開き、画像を読み込む。
6:カラーバランス
  シャドウ:ブルー&グリーン+30 レッド0
  中間色:ブルー&レッド+15
※影が緑となる。シャドウをブルーのみ+30とすると影は紫になる。
※グラデーションマップを用いて影色を決め打ちする場合、この操作は不要
 色彩の調整は一番最後に行うのがおすすめ。
7.:明るさ+40コントラスト-40
 くすんだ画像の場合は彩度を調整する。
8:暗部1の処理
色調補正>2値化 100-150(主要な影の部分だけが残るように調整する)
黒の部分を選択
カラーレイヤーを選択し、領域外を削除
色調補正>色相+20-50(標準+30) 彩度+10-30(標準+20)(緑が多い場合は彩度を控えめにする)
色調補正>色相-20-50(標準-30) 彩度+10-30(標準+20)(緑が多い場合は彩度を控えめにする)
9:暗部2の処理
色調補正>2値化 175-200(主要なオブジェクトが塗りつぶされ形が判るように調整する)
黒の部分を選択
カラーレイヤーを選択し、領域外を削除
色調補正>色相+10-20(標準+15) 彩度+10-20(標準+10)
色調補正>色相-10-20(標準-15) 彩度+10-20(標準+10)
10:7<9(カラー)<8(カラー)の順に重ね、9と8のレイヤーをどれを使うかを選択する。
 なお、レイヤーブレンドは標準や乗算との組み合わせを試してみるとよい。
 9と8の色の調整及び色むらが出来ている箇所を色混ぜで修正する。
 →この統合したレイヤーをカラーベースとする。
50:カラーベース+(空を修正)→明るさ-20コントラスト+20
51:50レイヤーをコピーし、上のブレンドをカラー100%。下のレイヤーをフィルター変換→グレースケールで
 グレーに変換し、好みのものを選んで全体の明るさ、コントラストを調整する。
52:カラーで重ねて色を調整する。
53:空マスクを作成、空を修正
54:必要に応じて歪みを調整する。

 

 

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