09.02
Sunday
2012

今回は球面地形です。Geekatplayの地形チュートリアルとVue9日本語マニュアル(以下、マニュアル)を見ながら使い方を学習していきます。詳しい操作はマニュアルP225〜、P563〜を参考にしてください。チュートリアルでは部分球面シーンを扱っていましたが、今回は惑星球面シーンを作ってみることにしました。今回初めてこのモードを使って惑星を製作したのですが、感想としては今一つでした。使用用途としては、部分球面シーンの製作に留めておくのが正解だろうという印象を持ちました。


「Blue Planet」

球面地形(チュートリアル4&13)
(1)球面地形の作成と操作
地形を作りたい時には、環境設定ダイアログの単位と座標タブにある球面シーンを有効にオプションを有効にしてください。チュートリアルに従って、上記操作を行った後、無限平面にプリセットを指定し、海を呼び出しました。チュートリアルでは部分球面シーンを扱っていましたが、今回は惑星を作ってみることにしました。

チュートリアルでは比較的簡単に操作していたのですが、選択したプリセットが悪かったのか、海の高度調整はなかなか面倒でした。プレビュー画面での操作では、一部大陸を残すという海の高さ設定が難しかったので、数値指定することにしました。水面球の高さの数値指定は環境設定ダイアログを開く必要があります。水面の高さ0から始めたのですが、最適な高さになるまでに環境設定ダイアログを開くという操作を何度か行う必要があり、結構面倒だなと感じました。


「環境設定ダイアログ」


「レンダリング画像」

カメラは常に球の中心を支点として動きます。このため、レンダリング画像では、常に惑星を中心に配置した画像しか得ることができません。解除する方法があるのかもしれませんが、操作は判りませんでした。今回採用した大気設定は、以下の通りです。今回製作した画像のように惑星の一部を黒く影の中に沈ませたい場合、天空光強度は-1以下にする必要があります。これ以上の値にすると、黒い部分にも大陸が描画されます。GRを採用したのは地表面が輝いているような効果を得たかったからです。Gainも強めに設定してしました。



部分球面シーンでは球面の一部だけを使用するので、通常の大気でも問題ないのですが、惑星球面シーンでは惑星の雲(Planetary Cloud)を使用する必要があります。多くの雲は関数を使って描かれています。部分的な使用なら問題ないのですが、この方法で広い範囲に雲を描くと同じ形状の雲が繰り返し現れリアリティのある惑星になりません。惑星の雲の使い方はマニュアルP563〜を参照して下さい。Vueマテリアルに用意されている雲(スペクトラル2)を惑星に配置すると、以下のような画像が得られます。NASAから入手した雲の画像データを球に貼り付けてPoserでレンダリングした画像も併せて掲載しておきます。


「Planetary Cloud」を追加


「NASA画像データを球に貼り付けてレンダリング」

下の画像にできるだけ近づけたいと思って、パラメータをいじってみたのですが、結局は挫折しました。一番の原因は、プレビューレンダリングでも非常に時間がかかることです。単一雲レイヤーでは難しいだろうと考えて、複数の曇レイヤーも検討してみたのですが、雲レイヤーを増やすほど、レンダリング時間も伸びていきます。簡単には思い通りにはならないようなので、作品には下の画像を使用することにしました。雲レイヤーの使い勝手は今一つなのですが、太陽光で大気が輝く様子は結構いい感じに仕上がるので、惑星モードは用途を限定し素材として使うのが正解だろうなと感じました。

今日のつぶやき
前回のBlogにも記載したのですが、お盆は長めの休みを貰って、穂高・立山に旅行してきました。休みの思い出として、撮影した写真から何枚かを紹介します。


碌山美術館
彫刻家である荻原守衛(碌山)の作品を集めた美術館。最初に訪れた時には小学生とおぼしき子供たちが建物をスケッチしていました。こんな建物がさくっとモデリングできたらいいなと思いつつ撮影。




黒部ダム
朝早かったこともあって、黒部湖には波もなく鏡のようでした。少し降りていくと放水した水にかかる虹がみえました。ダムの上からは虹が二重になっているのも確認できました。


雷鳥(室堂)
運がよければ見ることができると言われている雷鳥。今回の旅行で初めて目にすることが出来ました(室堂にいくのは2回目)。名前は天敵である猛禽類を避けるために、霧や雷の鳴るような時に活発に活動する習性に由来すると言われています。その名前の通り、このすぐ後に、雷が鳴り出しました。


宇奈月温泉
丁度、宿泊した日に花火をやっていました。


欅平


黒部峡谷トロッコ列車
日本の里で目にするのは、なだらかな山が多いこともあり、切り立った岩がそそり立つ風景というが珍しかったです。Vueの世界だなと思いました。

Vueといえば、Vue10日本語版の予約受付が明日までですね。もう2ヶ月もすれば、英語版のVue11の話題も聞こえてきそうな時期なのだが、さてどうしよう……


おまけ
modo601で製作したデザインチェア。旅行から帰った後、ビデオチュートリアルを見ながら、モデリングしました。ついさっきmodo勉強会(大阪)の案内がありましたが、このモデリングもサブデビジョンサーフェイスモデリング(SDS)を使用しており、前回の柳村さんの解説が参考になりました。


08.16
Thursday
2012

前回に引き続いて地形チュートリアルです。Geekatplayの地形チュートリアルとVue9日本語マニュアル(以下、マニュアル)を見ながら使い方をおさらいしていきます。今回は標準地形その2とその3の内容を中心に機能や使い方を紹介します。

標準地形その2
(1)フラクタル地形設定
ノイズ分布:各反復処理時に地形に追加されるランダムなゆらぎの分布を指定。デフォルトでは0.5前後でノイズがランダムに分布し、隆起と溝が同じ確率で生成される。不均衡な分布(左右が非対称なフィルタなど)を指定すると、地形は膨潤または収縮する傾向を見せるとのことなので、左右非対称なフィルタを適用してみました。実際に試してみると複雑な地形(より自然な地形)が生成されることが判ります。このフィルタは工夫してみるとよいかもしれないなと思いました。


「Baseとした地形」(ランダムノイズ7777)


上記にノイズを追加:左右非対称なフィルタKerpelを適用(フィルタはVarian's Dreamview !からの頂きもの)

反復処理時のゆらぎの振幅:ゆらぎの平均強度を調整することができます。効果は限定的で全体的にノイズを付加する8以外はほとんど使用しないだろうなと思いました。

(2)ペイントタブ
ブラシプリセットには2Dブラシと3Dブラシが混在しています。ブラシの機能は2D化ボタンをおしてから地形を編集すると、2Dブラシしか選択できなくなり、Vue7以前と同様な編集を行うことができます。ブラシの詳細はマニュアルのP236-P237を参照してください。

3Dブラシを使って編集をする場合は、ワイヤーフレームをONにすると効果が判りやすいだろうと思います。個人的には、余程複雑な地形を製作するのでなければ、2Dブラシだけでも十分だろうと思います。なお、2Dブラシ高度を選択した場合は、「クリップレンジに収める」の下に高度を設定するダイアログが表示されます。マウスでの編集は結構大変なので、本格的に地形編集を行う場合は、筆圧感知型のタブレットの使用をお勧めします。

効果はマニュアルP243を参照して下さい。名称から効果が推測し難いがものもあるのですが、一度試してみればほとんどの効果は理解できるかと思います。解像度を上げないと効果がはっきりしないものもあるので、注意が必要です。チュートリアルビデオには、この効果を使った地形編集が紹介されています。


「RivervalleryとSharpenの効果を追加した地形 512×512」


質感を設定したレンダリングした画像

(3)ブラシエディタ
ブラシをダブルクリックすると、ブラシエディタダイアログが開きます。ここでは、いろいろなブラシの設定が行えます。詳細はマニュアルP238-239を参照してください。

(4)地形の書き出し
マニュアルP246を参照してください。

チュートリアルビデオではマテリアルペインティングについての簡単な説明があるのですが、今回は飛ばすこととします。

標準地形その3
(1)高度フィルタの使用例
チュートリアルビデオに従って、段々の地形を製作し、水をはってみました。水はフィルタを適用する前の地形を予めコピーしておき、段々の地形に適用したのと同じフィルタを編集しています。




(2)関数の追加使用例
チュートリアルビデオに従って、Frozon Lavaの関数を地形に追加し、ゼロエッジをとマテリアルsoilを適用してみました。ある程度複雑な地形を製作する時には編集前に地形をコピーするか、フラクタル地形設定でランダムノイズの数値を調べた地形を使うなど元に戻せるような対応をしておくことをお勧めします。



今日のつぶやき
昨日、F3Dに作品を投稿してきました。お題は「お化け、アンデット」。最初は幽霊船を題材にしようと考えていたのですが、製作途中で絵にしてみると単なるオンボロ船だということに気が付きました。そこでひねりを加えて海の墓場を描き、鬼火(ウィル・オ・ウィスプ)を題材とすることにしました。ちなみに、ネットで調べてみると水面上で木を燃やすことで人工的に製作できるそうです。

海洋シーンなので、Vue9で製作しようとしたのですが、レンダリング27時間と表示されたので諦めました。このため、Terra Domeを使ってPoserPro2012でレンダリングした画像を加工して仕上げました。個人的には今一つ、方向性が定まっていないように感じるのですが、期限が昨日だったので思い切って仕上げました。Poserからの生レンダ画像も併せて掲載しておきます。


「鬼火ー海の墓場ー」



今年は故あってお盆に長期の休みをとることにしました。日頃できないことができたらなと考えているのですが、なかなか難しいですね。明日から立山に出かける予定なのですが、残りの日数、modoを勉強する時間がとれればいいなと考えています。


08.05
Sunday
2012

Vue8からバージョンアップする度に地形の機能が強化され、以前とはインターフェースを含めて使い勝手が大きく変わってしまいました。そんなこともあってGeekatplayの地形チュートリアルとVue9日本語マニュアル(以下、マニュアル)を見ながら使い方をおさらいしてみることにしました。マニュアルはこちらからダウンロードできます。

標準地形その1
(1)地形について
地形は4つに分類される。標準地形、直接生成地形、球面地形、直接生成地形は無限地形に変えることもできる。標準地形の特徴はマニュアルP222参照してください。標準地形では上下対称地形、中空地形の作成が可能です。上下対称地形では、指定した高度以下の地形がクリッピングされ、その高度を中心として上下対称の地形が作成されます。中空地形では、稜線や平坦な部分のない地形が作成されます。マニュアルでは「この設定は、敷石のように薄く複雑な表面を作成する場合に便利です」と記載されていたが、違いはよく判りませんでした。

標準地形はVueのバージョンが変わってもほぼ形状は再現されるのですが、直接生成地形では再現性はよくありません。また、直接生成地形は標準地形と比べてレンダリングに時間を要することが多いようです。



(2)地形マップ
高度をクリックするとマップの色を変更することができます。右をクリックしたままマウスを動かすと地形の回転、Shiftを加えると水平移動、Ctrlを加えるとズームインとズームアウトを行うことができる。同じ操作は下記ボタンでも可能。Shift+左をクリックしたままマウスを動かすとグローバル設定のブラシのサイズ(Size)を変更できます。同様にCtrlで適用量(Flow)、Altでフォールオフ(Fallof)が変更できる。地味に便利。



(3)表示の切り替え
ビューリセット:初期の表示状態に戻る
トップビュー:上空からの表示に切り替え。右クリックしたまま操作することで通常の表示に戻すことができる。
シーン全体表示:地形に加えて、シーンに配置されている全てのオブジェクトや植生も表示される。もう一度クリックすると、もとの表示に戻る。何かと便利な機能
ワイヤーフレーム表示:地形のワイヤーフレーム表示のオンとオフを切り替え。
スペキュラハイライト表示:表面に光沢を追加
テクスチャマップ表示:地形テクスチャの表示
クリップ平面表示:クリップ平面によって切り取られた部分も含めた地形全体を表示



(4)地形の編集
コピー&ペースト:クリップボードに地形の2Dデータをコピーできる。ペーストは画像編集ソフトで編集した地形の2Dデータを地形に貼り付けるときに使用する。ちなみに、気に入ったデータがあればコピーしておけば、ペーストするだけで元に戻すこともできます。結構便利かも。
Undo&Redo:取り消しと再実行
地形解像度を半分に&地形解像度を倍に&リサイズ:地形解像度を変更できる。細密地形を製作するときは512×512の解像度とするとよい。1024 x 1024の高解像度は、ディテールが極めて細かい地形表面をクローズアップで使う場合にのみ使用とのこと。
イコライズ:地形高度の再サンプルが行われ、高度が標準の高度範囲内(0〜100)となる。
反転:地形を反転させる。
高度フィルタ:フィルタを使用して地形高度を再編成する。
関数の追加:任意の関数から地形を作成する。
リトポロジー:地形全体を滑らかにする。高低さのある地形を製作した時に引き伸ばされたポリゴンを修正するときに使用します。
2D化:地形エディタを無効にする。クリックすると3Dブラシが選択できなくなり、メッシュの生成や複雑な計算を伴う立体的な変位が行われなくなる。また、現在の地形から一切の3D効果が取り除かれる。どういう目的で使用するのかは「標準地形その2」参照。



これらの機能を使って簡単な地形編集をしてみました。まず地形を読み込みコピーします。画像編集ソフトでペーストして地形の2Dデータを取り込みます。



次に関数フィルタでTerrain ProfileからAtoll(一番最初の関数)を読み込みます。この地形もコピーして画像編集ソフトでペーストして地形の2Dデータを取り込みます。



この二つの画像をレイヤーブレンド(明度(明))でブレンドし、2枚目の地形の2Dデータの明るさを調整します。この画像をコピーしてVueの地形データに貼り付けます。



クリップ平面表示をONにして、Clipの高さ0mをほぼ周囲の高度にあわせた後、高度を下げて同じ高さにします。Clipの高さ0mはこの作業の後、0mに戻します(2Dブラシの高度で高度を指定して編集しても構いません)。



厳密には大きさを調整する必要があるのですが、島の周囲をぐるりと囲むような道路ぽい地形を製作することができました。高度フィルタと関数の追加については、「標準地形その3」で使用例が紹介されています。

(5)プリセットの地形スタイル
山や峡谷などの地形スタイルが用意されています。詳細はマニュアルのP232を参照してください。下の二つの機能のみ説明しておきます。

イメージ:画像を取り込んで地形に変換します。詳細はマニュアルのP232を参照してください。画像の明るい部分ほど、対応する地形の高度は高くなります。実際の地形マップを確認しながら地形2Dデータを合成することができます。

フラクタル地形設定:山を生成するアルゴリズムをカスタマイズできます。高度分布に地形プロファイルを指定することで、特殊な地形を製作することができます。ランダムノイズの数値を指定することで同じ形状の地形を製作できるのですが、コマンドを開いた時点で表示される数値は、次に作成される地形の数値です。この数値はランダムに変化し、現在表示されている地形の数値は前回コマンドを開いた時にしか判りません。

山やグランドキャニオンの地形など似通った地形をランダムに作成したいときには、以前はプリセットを何度か押していたのですが、こちらのコマンドを使用するのがよさそうです。応用例としてビデオチュートリアルでは高度分布を反転させることで地形の中に水を入れたような形状を作成していました。このような地形を製作する場合は、フラクタル地形設定ではなく、高度フィルタを使うことをお勧めします。


「水を湛えた地形」(使いどころが難しいかも……)

今日のつぶやき
前回、紹介した「夏空とスニーカー」ですが、pixivではイラストルーキーランキングに初めて入りました(170位)。また、artist sideではウィークリーを頂くなど結構評判がよかったです。応援して頂いた方々有難う御座いました。

線画は、人物画も製作してみました。建物とは線画抽出の方法を変更する必要があるようです。強めのライトをあてて、あっさりと塗ったように仕上げるのがよいかなと考えていたりします。「幻想記」も続きを製作したいと思っているのですが、技術的な課題が多くて止まっています。「水底にある天樹の村」を描きたいと思っているのですが、ファンタジーの世界を描くのは想像以上に大変なようです。暑い日が続きますが、体調など崩されないよう皆さんもご自愛ください。


「狼戦士」(↑サムネイル)