03.08
Saturday
2014

昨年前半は別アカウントで活動、後半はリアルのほうでいろいろあり、 ほぼ一年間Blogをさぼってしまいました。そうこうする内に今年も和風展が始まりました。会場は昨年とはアドレスが変更されています。
第8回和風展会場

ちなみに、前回第7回和風展に投稿した作品の制作過程はTwitterで呟いています。興味のある方は以下のリンクからどうぞ。Twitterは気楽に投稿できるのですが、後からまとめて記事を確認したい時にはちと不便ですね。
夢の轍
第7回和風展投稿作品「夢の轍」
進行状況1進行状況2進行状況3-1進行状況3-2進行状況3-3進行状況4進行状況5感想1感想2

今年は「硝子の簪」と「イラスト調の作品」を制作したいなと考えていて、2月中旬から作品の制作に着手しました。最初に着手したのは「硝子の簪」。和風展の開催アナウンスがあった直後に硝子の簪をネットで見かけたことが制作のきっかけでした。
ガラス細工のような美しい簪で日本をもっと好きになる
硝子の簪は質感が重要でフォトリアルが求められます。このため、レンダーにはmodo601を選択しました。ガラスの質感にテクスチャを施すのは結構難しいのですが、Photoshopと同じようにレイヤーブレンドができることが理由でした。制作にあたっては、事前にガラスの質感がうまく表現できることを簡単なモデルを制作して確認してみました。下記の画像でとんぼの部分はPNG画像を用いてバンプを適用し、わずかに色を変更しています。

「シンプルライト」

一枚は元ネタと同様に植物を題材としたものを入れようと考えていたのですが、全体の雰囲気と合わないので最終的に差し替えることにしました。ボツにはしたのですが、被写界深度の設定などmodoのカメラ設定を覚えるのに役に立ちました。

「硝子の簪ボツ画像」


第8回和風展投稿作品「ガラスの簪コレクション」

モデルはすべてHONEYさんより以前頂いたものです。modoの質感設定がメインなのですが、簡単に制作過程を記載しておきます。

虹色トンボ:modoに付属してるRefrective Clear Glassの質感を編集して使用しました。以下、その他の簪の硝子部分、大半はこの質感をベースに色などのパラメータを変更して使用しています。硝子全体にはダイヤモンドと同じ分光値を設定し、背後からポイントライトで照らすことで蜻蛉の虹色の羽を実現しています。蜻蛉を囲う金はバンプと色でそれらしく見えるよう工夫してみました。

花車:金細工を施した漆をベースをした質感を思い浮かべて質感を設定し始めたのですが、硝子の簪という題材に思い直して、質感設定を変更しました。金細工の部分はベースとなる硝子にPNG画像を使って別の質感に見えるよう工夫しています。金色のカエデはCLIP STUDIO PAINTのブラシを使用しました。花の部分は発色が鮮やかになるよう透過色や反射の色に画像マップを乗算で重ねています。手前の藤の花についてはポリゴン自体を透明にするディゾルブという設定を使用しました。透過量とは別に値を設定することができるので、硝子の質感を持つものでも一部を非表示とすることができます。

銀の月と赤いツタ:赤いツタと簪本体には写真を使用しました。本体に適用しているのは、空の画像で空に浮かぶ月をイメージしています。月が目立つよう格子には色をつけず、通常の透明硝子の質感を適用しています。このモデルは下から強いライトで照らして表面のつやつやした感じがよくわかるように工夫してみました。

3Dの面白さというのは、上手に嘘をつくことではないかなと思います。最近はフォトリアルなレンダリングソフトが増えたのですが、フォトリアルを目指すと、色の発色が今ひとつ鈍くなると感じていました。今回modoを使用することで、フォトリアルでありながら鮮やかな発色が出来たのは良かったなと感じています。さて、次回はもう一つの嘘-Poserを用いた手書き風作品について記載したいと思います。


10.15
Monday
2012

「Blue Planet」の製作について質問があったので、簡単に製作方法を記載しておきます。本当はあーでもないこーでもないと言いながら、検討を重ねて最終的に投稿した作品が出来上がっているのですが、そのあたりはバッサリと削除しています。予めご了承ください。製作にはGimp2.6とCLIP STUDIO PAINT Proを使用しました。レイヤー操作はCLIP STUDIO PAINT Proを使用し、特殊効果やカスタムブラシはGimpを使用するという方法を用いています。

(1)惑星と雲
前回のBlog記事で紹介したものを使用しました。惑星の位置と明るさを調整し、これに雲の画像を加算、スクリーンでレイヤーブレンドしていきます。惑星の影の部分は雲も見えないはずなので、レイヤーマスクを使って消去していきます。



(2)星と星雲
この画像に星や星雲を追加していきます。星はSpace Construction Kit、星雲はSpace sphereを使用しました。共にRenderosityで入手したアイテムです。星に関してはGimpのプラグインにも星空を製作できるものがあります。これらの画像をスクリーンで重ね、惑星と重なる部分をレイヤーマスクを用いて消去していきます。また、飛行艇にエンジンからの噴射をブラシを用いて追加しました。紫をスクリーンで描き、それに加算(発光)で明るい部分を追加しています。



(3)太陽と小惑星
太陽はGimpの照明と投影>グラデーションフレア>Distant Sunを使用しました。小惑星はSpace Construction Kitで追加しています。星雲は太陽が目立つよう太陽に重なる部分は消去しています。



(4)仕上げ
太陽のまわりに星雲をカスタムブラシで追加しました。カスタムブラシはRenderosityで入手したEmma Alvarez Space Brushesを使用しています。紫で描いた星雲をスクリーンで重ね、その上に青緑で描いた星雲をオーバーレイで重ねています。また、太陽からの光を強調するために、光線を追加しました。最終段階なのですが、飛行艇の右翼を残しておくことを忘れていたことに気が付きました。このため、飛行艇のみを再度Vueからレンダリングした画像を別途用意し、修正に使用しています。飛行艇の色はもっと目立つ色にすべきだったかなと今になって反省しています。レイヤーを結合した後、明るさをトーンカーブを用いて調整し完成としました。


「Blue Planet」

私は3Dソフトを併用して製作したのですが、Gimpでは今回使用したプラグイン以外にも地球や月を描くような便利なスクリプトがあります。宇宙の画像を作成するチュートリアル集のページを見つけましたので、参考までにリンクをはっておきます。
30+ Photoshop Tutorials for Creating Space and Planets

今日のつぶやき
Vue恒例のイベント「3D Environment Competition」開催のアナウンスがありました。今年は「3D Enviroment」だけでなく、「Character rendering」「Architectural Visualization」が同時開催となっています。例年7月〜8月なのですが、今年は10月4日から12月16日が投稿期間となっています。Winnerには毎年商品としてVueが進呈されるのですが、今年は次期バージョンVue11です。ついにVueにパーティクルが搭載されるということで久しぶりに話題性のあるバージョンです。今年は開催されないのかなと危惧していたのですが、いらぬ心配でしたね。

次に、Forum3Dで「時代展2012〜江戸時代の日本と世界」が開催されます。テーマは「江戸時代の日本および同時代の世界(17世紀〜19世紀中頃)に関するもの」−日本だけに限定されないので、投稿しやすいだろうと思いました。作品投稿期間は2012年10月15日(月)  〜 2012年11月11日(日)となっています。

私は2週間前にひいた風邪がすっきりしないので、あまり元気がありません。PCもあまり調子がよくないので、思い切って新しいPCを購入することにしました。恐らく、今週末には入手できるかと思うのですが、セットアップで土日が潰れそうなので、製作時間がとれるかどうかが微妙な状態です。季節の変わり目ですので、皆さんも体調にはお気をつけください。


07.29
Sunday
2012

前回City Morningで線画に着色したような作品を制作したのですが、もう少し製作方法を検討してブラッシュアップしてみることにしました。まず、Vueでのレンダリング画像での製作方法を検討してみました。


「光射す回廊(習作)」

使用したオブジェクトはマテリアルの汚しが入っていました。このままのオブジェクトでは線画が汚くなってしまうので、一旦マテリアルをはがしたオブジェクトを使用し、環境光100%、GRの大気設定でレンダリングした画像から輪郭は抽出しました。


「輪郭抽出に使用した画像」

Vueでは影だけ書き出すということができないので、このモデルをLight balance85%、Anbient light100%に設定したAOでレンダリングした画像を影のみの画像として使用することにしました。後の製作過程は前回とほぼ同じです。Vueのレンダリング画像でも、レンダリングに時間はかかるのですが、同じようなことができることが判りました。今回はスペクトラル大気を使用したのですが、効果を考えた時にはボリュメトリックでもよかったかもしれません。


「影の画像」

二枚目は以前製作した陽だまりを使って、自然の景観を線画風にしてみました。元画像をそのまま輪郭抽出すると細かい部分まで輪郭が描かれ、かなり黒くなってしまいます。このため、ポスタリゼーション(諧調化)を使って色の情報を制限し、輪郭抽出してみました。線画では木々は比較的あっさりと輪郭と影のみ描かれます。作品としての出来上がりは今ひとつなのですが、作品の一部に木々があるような場合には使えるかなと感じました。


「陽だまり−線画−(習作)」

最後に写真を使ってみました。陰影がはっきりと出ていない写真が輪郭抽出しやすいのですが、適当な写真がありませんでした。輪郭抽出では影の部分が汚くなってしまうので、ぼかし→減算で処理したレイヤー画像と組み合わせました。電線や影の部分との境に線が出来てしまうなど修正が大変だったので、途中で放置することも考えたのですが、なんとか仕上げました。

建物は福井県三国町の龍翔館M.C.エッシャーの父がデザインしたと言われています。三国湊は昔北前船の寄港地として栄えていたそうで、当時は京都の祇園や長崎の島原と肩を並べるくらいの花街もあったそうです。今の三国町は東尋坊や越前蟹が有名な鄙びた港町なのですが、当時の名残と言えるかもしれません。ちなみに、今でも三国花火や三国祭りの日には、多くの観光客が訪れます。TwitterでHONEYさんから第一国立銀行と雰囲気が似ているというコメントを頂きました。私は、第一国立銀行は初めてみたのですが、和洋折衷の珍しい建物という点やバルコニー、屋根の形状、塔がある等確かに共通点が多いなと思いました。想像の域をでませんが、M.C.エッシャーも日本の影響を受けているかもしれません。




「龍翔館(習作)」

いろいろと製作方法を検討してみたのですが、やはりPoserを用いた方法が一番製作しやすいなと感じました。今回のF3Dのお題でレンダは「靴」なのですが、下からのアングルの作品を制作してみると面白いかもしれないなと思い、この方法で作品を制作してみました。Vueにすべて持ち込んで製作していた時には完成までに2-3週間は必要だったのですが、イメージがはっきりしていたこともあって、作品制作に要した日数は3日(作業に要したのは20時間程度)でした。

建物は前回と同様にPoserPro2012でレンダリングした画像をGimpとCILP PAINT Proで加工したのですが、レイヤーブレンドの方法は前回とは変えています。空はVueを使用したのですが、色彩や雲の形状などをCILP PAINT Proで修正しました。この製作方法では、綺麗な色使いが出来るので、最近空を描くのが楽しいなと感じています。ちなみに、上記の3作品は習作なのですが、こちらは作品で「夏空とスニーカー」という題名としました。



本日のつぶやき
ここ数ヶ月、気力というか制作意欲が今ひとつという状態が続いていました。定番だった制作方法を見直したほうがよいと感じていたことや、作品の方向性が定まらなかったことも原因だったかもしれません。まだ、建物限定なのですが、以前から検討していた3Dレンダリング画像を手書き風イラストにという課題については、大まかなワークフローが構築でき、方向性が見えてきてこともあって、作品を制作していて楽しいという感覚が戻ってきました。

modoについては、5月のGWに始めたビデオチュートリアルでの勉強を再開しました。Shadertree Essentialsという質感設定やライティングを扱ったビデオチュートリアルをみながら操作を行ってみました。一番最後のStreamに興味を持って購入したのですが、ライティングで一番興味深かったのは、一番最初のフォトリアルを指向したプロダクトのビジュアライゼーションGameControllerでした。「第13回modo勉強会in大阪」で日比さんが同様な内容について講演されたのですが、プロダクトに綺麗にハイライトを入れるのに随分と拘って製作されるのだなと見ていて面白かったです。Streamでは小石や木々の葉はReplicatorを使って配置しています。葉の質感にはSSS、水面には反射と屈折率など、Vueでは処理がかなり重くなりそうな質感設定がされているのですが、最後のレンダリングでも10分はかかりませんでした。


「GameController」


「Laptop」


「Stream」

Vueは日本語版が8月に発売されることが決まったそうです。英語版が発売されてから半年以上の遅れなのですが、バクが解消されているはずの時期なので、発売当初に購入するよりはよいかもしれません。私はVue9complete(英語版)を使用しており、Vue10のバージョンアップについては検討中です。地形の機能が追加されインターフェースも大きく変更されていることもあり、操作がよく判らなくなっているので、操作を一から勉強し直してみようかなと考えています。