07.07
Saturday
2007

本日は七夕だからという訳ではないのですが、天の川を題材として製作したものが完成しました。題名は「精霊流し」です。Forum3Dの「お題でレンダ■天球」を見ていて、何か製作できないかなと考えていました。アニメ「黒の契約者」のワンシーンで川の中で天の川を見上げるシーンがあり、天の川と地上の川、それに星と地上を舞う蛍の光を対比させると面白いものができるかもしれないと思ったことが製作のきっかけでした。

しかし、実際に製作してみると中心となるべきものが欠けているということに気が付きました。HONEYさんがブログで和紙のあかりのことを紹介しているのを見かけたこともあり、Vue6のクーポンで提灯を購入して「精霊流し」を主題とすることにしました。私は、とりあえず製作してみて、試行錯誤を重ねながらCGを完成させることが多いように思います。


(2007.07.13修正した画像に差し替え)

プロダクトについて
今回はPoserは使用せずに、Vueだけで製作しました。灯篭は「Cornucopia3D」で入手した提灯の質感を半透明に変更したものを使用しています。右側の岸に生えている稲穂のような植物は同じく「Cornucopia3D」で入手したIncredibly Lush High Grassesを使用しています。白い花は「Flinkエs Flowers」、恐らくRenderosityで購入したものです。天の川はコンテンツパラダイスからフリーで入手したものを使用しました。直接天空に貼り付けるのは難しそうだったので、ビルボードを使用しています。アルファ画像に元画像を反転させたものを指定して、天の川以外の部分などが透過するように設定することで、背後の星がみえるようにしてあります。

Vueの設定について
これまでは夜の風景においては、標準で付属しているもので気に入るものがなかったので、カメラの設定でカラーパースペクティブに黒を設定することにより、夜の風景を製作していました。今回は月明かり(スペクトラル大気)をベースにしています。Vue6から新たに導入されたスペクトル大気ですが、日中の光景だけでなく、夜の風景でもいい感じに仕上がるようです。

前回、滝を製作した時と同様に川は流れる水の画像を直接地形の画像で指定して製作しました。これを複数組み合わせて川の流れを製作しています。質感は荒れた海の質感をベースにバンブやカラーの関数をラフに変更したものを使用しています。透明度は場所によって濁り(白さ)を変更したものを使用しています。

Vueの不具合について
Vueで夜の風景を製作するとノイズが発生しやすくなるようです。Vue5でも夜の風景を製作した時にはノイズが発生したことがあるのですが、今回も右手の花の周囲にノイズが発生しました。Vue5ではレンダリング画質を変更する(グローバルイルミネーション設定の値を下げる)ことで、消すこともできたのですが、今回は無理だったのでポストワークで修正しました。


(発生したノイズ)

さらにこれを仕上げる直前になって、突然画面中央の川の周辺に紫の縞ができるという現象が出てきてしまいました。いろいろ試してみた結果、直前にVueのアップデートをしたことが原因でした。アプリケーションソフトを再度インストールして、前のバーションに戻したところ、これが消えたので間違いはないと思っています。しかし、ファイルの容量は25MB、これをメールで送るのも難しいでしょうし、不具合報告って他の人はどうしているのでしょう……

コメント
七夕はもともと秋の季語で、元来は旧暦の7月7日、新暦では8月の中旬にあたるそうです。知っていて製作した訳ではないのですが、8月の中旬と言えばお盆のころで時期的にも、おかしくはないかなと思っています。私は参加したことはないのですが、長崎県などでお盆に行われる精霊流しは、爆竹を鳴らしたりして本来は結構にぎやかなお祭りだそうです。私は京都の嵐山を思い浮かべることが多いのですが、環境問題から最近は下流で灯篭を回収しているそうです。

私は自然の風景の美しさというのは偶然が作り出すもので、人工的に製作したもので、その美しさを正確に表現するのは難しいのではないかと思っています。Vue6になってリアリティのある景観が比較的簡単に製作できるようになったのですが、設定があまいと妙な違和感を感じるようになって、製作が逆に難しくなったなと感じています。これからも試行錯誤が続きそうです……。


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川の中で流れが速い場所はどこ?川岸それとも?

  • 雑学あれこれ@2007/07/08 11:11 PM