12.16
Sunday
2007

今週から数週間に渡ってVue小ネタ集と題して、Vueの設定や機能について紹介したいと思います。ただ、設定についてはあくまでも我流ですし、例えば植生の設定は大気によって細かい変更をする必要があります。ちなみに、私が使用しているにはVue6 Infiniteです。Vueはクラスによってできることが大きく異なりますので、その点はご了承ください。今週は植生について取り上げたいと思います。ちなみに植生のバリエーションを増やしたいのであれば、植生エディタが必要になります。植生エディタについては来週取り上げたいと思います。本日は紅葉の時期は過ぎてしまったのですが、紅葉シーン製作に役立つ設定と題して2つの方法を紹介させて頂きます。

(1)紅葉の質感設定
Vueは景観ソフトで最初から樹木や植物が付属しています。通常の緑の木々を使用する時には、木の質感(特に葉の質感)はさほど問題にならないかと思います。一方、紅葉の木々においては、標準大気ではさほど問題にならないことが多いのですが、紅葉の木々をボシュメリック大気やスペクトラル大気で使用する場合、特に色艶やかな紅葉を製作しようとする時には、結構違和感を感じるのではないかと思います。実際の紅葉をよく見てみればわかるのですが、紅葉では葉にはあまり濃い影が出来ません。つまり、紅葉ではこの濃い影を消してやる必要が生じます。いくつか方法があるので、それを紹介したいと思います。なお、Vueに付属している大気は霧や靄に薄い青色が設定されていることがあります。紅葉の色彩に拘るのであれば、この設定も見直しの対象になることを覚えておいたほうがよいかと思います。


(サンプルシーン。大気はスペクトラル大気デフォルト)

設定方法その1
一番簡単な方法は間接光による影響を排除してしまうことです。Vueにはレンダリング設定に植生の間接照明を無視というチェックボックスが用意されています。このチャックを入れると、濃い影を消すことができます。同様の設定が質感にも用意されていて、間接照明マッピングというチェックボックスを外すと、同様の効果が得られます。レンダリング設定ではシーンに配したすべての木々に影響するのですが、質感設定では個々の木々で影響を変更することが可能です。


(レンダリング設定)


(レンダリング設定の植生の間接照明を無視にチェック)

この方法は最も簡単な方法なのですが、葉の影が弱いことで木々が平面的に感じられてしまうことが欠点ではないかと思います。

設定方法その2
私が用いている方法なのですが、質感の効果において発光体を利用するものです。下記設定では葉の質感発光体20%を設定しています。この方法では濃い影が完全に消えないので、木が平面的になりません。ちなみに、若者の肌においてSkinVueを使わない場合には、人物の肌の質感にも僅かながら発光体を設定することがよくあります。ただし、大気やによっては葉の色(この場合は赤色)が他のオブジェクトに影響してしまうことがあるので、注意が必要です。


(詳細質感エディタ)


(詳細質感エディタ効果:照明内発光体20%を設定)

設定方法その3
最近見つけた方法なのですが、上記と同じ質感効果において拡散反射と環境光の影響を変更するというものです。拡散反射を80〜100%、環境光を40〜80%にすると影の影響を弱めることが可能です。通常の設定ではこの2つの数値を合わせて100%になるように設定するらしいのですが、あまり違和感は感じませんでした。光沢の設定にもよるのですが、葉が輝いたような質感になります。


(詳細質感エディタ効果:拡散反射100%、観光光80%を設定)

この方法を用いれば、必ず上手くいくというものではないので、製作したいシーンや大気によってこれらの方法を組み合わせてみてください。

(2)高度によって植生の葉のマテリアルを切り替える
カエデは葉の質感が一つしか設定されていません。しかし、合成質感を用いると、高度によって葉の質感を変更することが可能です。環境の影響において、絶対値は5mに設定していますが、樹木の高さや切り替える位置によって、数値は変更する必要があります。環境の影響を設定することにより、方向によって質感を切り替えるということも同様の設定で可能なので、紅葉シーンを製作する時にはいろいろと試してみてください。実際に試してはいないのですが、Ecosystemを用いると山に配した木々の色を高度によって変更するということも可能なはずです。また、合成する質感の設定において関数を設定すると2つの質感の混合を複雑に変化させることが可能ですし、スムースブレンドの割合を大きくすると、2つの質感が混じる領域が大きくなります。


(高度によって質感を変更した例)


(詳細質感エディタ:合成する質感の設定)


(詳細質感エディタ:環境の影響)

(3)コメント
簡単ですが、紅葉シーン製作に役立つ設定と題して2つの方法を紹介させて頂きました。Vueの質感の設定は奥が深く、私も詳しくはないのですが、関数を使用することで複雑な設定を行うことが可能です。次週は植エディタの利用方法について紹介したいなと考えています。


Comments

はじめまして。
Forum3Dで絵を拝見してすごい人がいるなと思っていたのですが、まだVueをはじめて一年半程度と言う事で改めて驚きました。
恥ずかしながら私の方が長いのにこの差は・・・

発光体を用いると言うのを実際試して見ましたが、こんなに簡単なのに効果がはっきり顕れるので目からウロコでした。
早速使わせていただきます。
有難うございます。

高度により葉の色が変わるのも綺麗で良かったです。
Ecosystemを使うのは良くわかりませんでしたが出来たらとても素敵だと思うので自分でも研究してみます。

関数と聞いただけで腰が引けてたのですが避けていてはいかんですね。
ボチボチ使ってはいるんですがもっと積極的にやってみます。

いずれにせよ基本は自然を良く観る事みたいですね。
ぼんやり綺麗だ〜と思ってみることはあるんですが。

  • sannzi@2007/12/16 1:11 PM

銀狐さん、はじめまして。

私も「紅葉」の色が鮮やかに出なくて、悩んでいました。
「発光」は何度か試してみたのですが、あまりきれいにならず、
Vueでは「日本の秋」は無理なのか・・と思っていました。

「間接光による影響」・・こんな技があったとは知りませんでした。
さっそく試してみたところ、「大気」がGIかGRでないとダメなんですね。

質感設定で試したところ、結構きれいになりました。めでたしです。
来年の秋になったら、使ってみましょう。(笑)
大変、役に立つ情報ありがとうございました。
これからも楽しみにしております。

今晩は。銀狐(Ras)です。

>sannziさんへ
私は夜のシーンをよく製作していたこともあって発光体をよく用いていました。特定のオブジェクトを目立たせたい時などにも応用できる小技ではないかと思います。

今年からRenderosityのVueギャラリーに投稿を始めたのですが、独自の世界観を確立されており凄いなと思うアーティストが数多く投稿されています。そんな方々のCGを見てみるとVueの能力をまだまだ引き出せていないなと感じています。コメントありがとう御座いました。


>はるさんへ
はじめまして。雪の兼六園のイメージされた静寂、いまでも記憶に残っています。私も日本の風景をいろいろと製作してみたいと思っているのですが、オブジェクトが少ないなどハードルは高いなと感じています。モデリングも覚えたいと思っているのですが、きっかけがなくてなかなか最初の一歩が踏み出せていません。

レンダリング設定の「植生の間接照明を無視」の大気による影響ですが、上記のテストで用いている大気はスペクトラル大気のデフォルトです。照明モデルはグローバルアンビエンスでした。照明モデル標準では「植生の間接照明を無視」自体にチェックができないようになっており、濃い影はできませんでした。他の照明モデルでは木に出来た濃い影が「植生の間接照明を無視」にチェックを入れると消えるようです。

紅葉シーンを製作する時には照明モデルを標準にするとうのも一つの方法かもしれませんね。情報ありがとう御座いました。

  • 銀狐(Ras)@2007/12/19 9:09 PM









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