03.02
Saturday
2013

Poserに代表されるホビー用3Dソフトの情報交換サイトとして貴重な存在であったForum3Dが間もなく更新を停止します。振り返ってみるとForum3D■お題でレンダは、よい刺激になっていたように思います。いつしか作品を見かけなくなった方々も多い中、ずっと続けてこられたのは、これのお陰かもしれません。最後の展覧会「Forum3D展」には、自分の作品製作の原動力となっているファンタジー作品を投稿しました。2月初旬から制作に入ったのですが、2月早々から風邪で体調を崩していたこともあって、制作には結構時間を要しました。最近よく製作しているイラスト調の作品なのですが、これに関連して今回は「オリジナリティ」に関する話題を取り上げたいと思います。


Forum3D展投稿作品「白銀の王国」

最近3Dレンダリング画像をポストワークで、イラスト調にした作品をよく制作しています。それに伴って、カラーテクニックやポージングによるキャラクター表現など、手書きのイラスト製作の書籍やハウツー本をよく参考にするようになりました。その一冊に「オリジナリティ」という言葉が記載されていました。twitterでもイラスト製作を本職としている方がつぶやいているのを見かけたことがあります。日本語では「独創性」と訳される言葉ですが、手書きのイラストは最初模写から始まります。その段階を卒業し自分なりの画風を確立しているということなんだろうと個人的には思っています。

さて、この「オリジナリティ」、3Dイラストにも要求されるものだと思うのですが、市販のモデルを背景に、市販のフィギュア・テクスチャを用いて、市販のライティングを使ったレンダリング画像では、例えフォトリアルな作品が出来上がったとしてもオリジナリティのある作品にはならないでしょう。ファンタジー作品は高いオリジナリティが要求されるかと思うのですが、実在の場所が舞台でなけば、これまで見たことがない世界が広がっているはずです。もし、そこに市販のモデルが登場すると、一瞬で世界観は壊れてしまうでしょう。それが、3D特有のフォトリアルな場合には、滑稽にさえ感じられるかもしれません。

市販のモデルを使って簡単にイラストを制作できるのが、Poserに代表されるホビー用3Dソフトのよいところだと思います。ただ、オリジナリティのある作品を制作したいと思った場合にはそれなりの工夫が必要になります。これ以外にも、.ぅ瓠璽犬はっきりと決まっていない構想段階に精度のよい3Dモデルをおいてしまうと、イメージが置き換わってしまう 空間を埋めるために必要のない3Dモデルを安易においてしまう 0疉などモデルに設定されている色を安易に選んでしまう ぅ侫トリアルであることに満足して、表現したいものが表現されているかという観点で作品を見れなくなるなど使い方をよく考えないといけないなということが見えてきました。

イラスト調に変換する手法は、手書きでは難しい細密な表現が可能で、テクスチャやモデルの細部が際立ちます。例えば、前回制作した「街角の桜」では高架橋下の落書きには、イラスト調に変換して初めて気がつきました。また、フォトリアルな作品では細部の修正は違和感なく修正することがかなり難しいのですが、イラスト調にすることで修正も(自分の技術レベルでも)やりやすくなります。「白銀の王国」ではPoserの課題である服の皺は手作業で修正しました。フォトリアルではないのですが、リアリティ(現実感)を増すことは出来たと考えています。この方法は自由度が高いので、スキルアップしていくことで「オリジナリティ」という課題に対する答えが見えてくればいいなと考えています。


「街角の桜」(街角展投稿作品)

以前は、Poserからフィギュアや小道具をVueに取り込んでフォトリアルな作品をよく制作していました。この方法に限界を感じて、新しい方法を模索した結果、今の表現方法にたどり着きました。手に馴染んだ方法を切り捨てるというのは、思った以上に大変だったのですが、今はやってよかったと感じています。「街角の桜」では桜の周囲は暖色系の色をのせました。このような発想は昔ながらの方法をずっと続けていた場合には決して得られなかっただろうと思います。比較をしやすいように、psdファイルをダウンロードできるようにしました。効果を確認してみたい方はダウンロードしてみてください、再配布禁止、期間限定の予定です。ダウンロード

今は市販のモデルを用いているのですが、将来的にはモデリングも覚えたいなと考えています。modoはモデリングができますし、レタッチソフトと同様なレイヤー操作が可能です。最初は簡単なアイテムをつくることから始めて、将来的にはフォトリアルな作品も製作できればと考えています。


Comments

私も市販のモデル等使ってオリジナリティが表現できるのか、優れたアイテムを見つけたときそう思うときがあります。
そういうアイテムをレンダリングしても、それはアイテム作者のオリジナリティに過ぎないのではないかと。
なので一度も絵に使ったことは無いけど、欲しくなって購入したものも結構あります。

ただ、あくまでそういうアイテムを素材と割り切って、例えば映像作家が背景に市販の小物など置いて、素敵なモデルさんを雇って、腕のいいメイキャップアーティストにお化粧させて・・・等というのをお手軽にシミュレーションして作品作りをする、
と、考えると、Poser絵もオリジナリティを主張、表現できるのでは、と信じて作成しております、というか自信が揺らいだとき自分に言い聞かせて(^_^;)。

PDF拝見しました、
暖色系の色はほんの仄かに乗せてあるだけなのに、驚くくらいの効果が出ておりますね。
私はペイントソフトでの塗に自信がないので、ライティングでなんとかならないか試したりしています。
でもライトを着色する方法は、シーンがとても限られて万能ではないように思います。
私もPDFを参考にいろいろ試してみようと思います。

sannziさん、こんばんは。

>オリジナリティについて
確かに映画では見たことある俳優が物語りのキャラクターを演じるので不可能ではないと思います。ただ、静止画では情報は限られます。特徴的なものを用いる場合は、やはり仕掛けや工夫が必要になるだろうと考えています。

>psdファイルについて
年始にTwitterで「自分の作品のpsdファイルをさらすという」企画を見たので試してみました。寒色、暖色は基本的な知識のはずなのですが、それを作品に生かすというのは、また別のことなんだなと感じました。今回の暖色系の色は、GIMPのグラデーション機能を用いて作成しています。境界をぼかしていますが、それほど難しい操作ではないと思います。ライティングでは環境の影響を受けるので、個人的にはポストワークのほうが直感的で操作しやすいだろうと思います。

  • 銀狐(Ras)@2013/03/02 10:43 PM









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