03.27
Thursday
2008

今回は久しぶりに写真加工の話題としてGIMP関連情報を取り上げたいと思います。GIMPが3月上旬にバージョンアップしてGIMP2.4が公開されました。新しく追加された機能は「GIMP2を使おう」というページで紹介されています。個人的に嬉しいなと思う機能がフォトショップブラシが直接使えるようになったことです。Paint Shop Proをいまだに使い続けている理由の1つが使い慣れたブラシがあることが理由です。Paint Shop Proはソフトの方向性が私の目的とは違ってきてしまっていることもあって、遅ればせながらGIMPへの乗り換えを本格的に検討しようと考えています。

GIMP2.4には他にも使い勝手のよさそうな機能が付属していることもあって早速バージョンアップしました。上記の「GIMP2を使おう」というホームページはプラグインやスクリプトが公開されており、興味のあるものをダウンロードして追加し使ってみたりしていました。前々からたまには使ったりしていたのですが、GIMPの使用頻度が高くないことの理由の1つが複数のウィンドウが開くというインターフェイスにあります。私はレタッチをするときには、複数のソフトを切り替えて使うということをよく行います。この時、複数のウィンドウが開くというのが結構面倒に感じて、あまり使っていませんでした。

GIMPShopというソフトも試してみたのですが、コマンドの位置がGIMPから変更されていることもあって操作しにくいと感じていました。「Gimp wiki」というホームページに一つのウィンドウの中に Gimp のダイアログを収める方法が記載されていたのですが、必要なソフトのダウンロード先がリンク切れになっていました。このため1つのディスプレイで仮想的なマルチディスプレイを実現できるソフトがないかを探してみたところ「Virtual Desktop for Win32」というソフトをVectorで見つけることができました。

画像がないのも寂しいので、「GIMP2を使おう」のホームページでダウンロードできる鉛筆画スクリプトを使って一枚絵を作ってみました。Voltさんが配布されている瑠香を使った画像です。セカンドショットは桜をモチーフにと考えていて製作してみたのですが、方向性が違ったこともあってボツとなった画像です。桜のマテリアルはVue5で昨年製作したものなのですが、青みがつよいこともあって製作しなおしたほうがよさそうだと感じています。簡単ですが、GIMPバージョンアップのお知らせでした。



03.20
Thursday
2008

和風展ではいろいろな方にコメント頂き、ありがとう御座いました。最後に一言お礼のコメントを書き込もうと考えていたのですが、作品製作に気を取られている間にコメントの投稿期限を過ぎてしまいました。こんなところで何なのですが、コメント頂いた方にお礼申し上げます。

私は完成が見えてくると、一気に仕上げてしまいたいと思うほうで、この時期に週末が重なると作品製作に気を取られて他のことに疎かになります。平日だと次の日のことも考えずについ夜更かししてしまいます。週末なら多少の夜更かしは問題なかったんですが、最近は歳のせいか疲れを平日に持ち越したりすることが多くなってしまいました。この時期は花粉症の影響もあって、無理がきかなくてBlogの更新が遅れたりするかと思いますが、予めご了承ください。

さて、Forum3Dに投稿した2作品を今回は紹介したいと思います。偶然なのですが、両作品ともにレタッチで作品を仕上げています。最初の作品は、Forum3Dのお題でレンダ■階段に投稿したものです。Kyotaroさんの『「怪談」ではありません』のコメントを見て、階段の怪談「十三階段」を思い出しました。子供だった頃、親から聞かされた話で12段のはずの階段がなぜか、13段あり最後の1段に死体が置かれていたという話だったと記憶しています。このため、最初に思い浮かんだのが足元に置かれた死体が笑っているホラーシーンだったのですが、よい構図が思い浮かばなかったことと、上るにしろ下るにせよ、なんで死体に気がつかへんねんというしょうもない理由で、製作は諦めました。そんなこともあって、Vueで製作した画像をPhotoshop Elementsを用いて、昔のホラー映画のポスター風に仕上げてみました。V4.2初作品です。


「Stairs」

この作品を制作した後、長らく放置している「冒険者の手記」更新するため、CG製作を小休止する予定でした。けれど、Forum3Dで瑠香展が開催されることとなり、思わず参加することにしてしまいました。ご存知の方も多いと思うのですが、polinさんの作品に登場する「鈴音」のクリエイターであるVoltさんがAiko 4をベースに製作された新キャラクターが「瑠香」です。なかなか盛況のようで、多くの方が参加を表明されているようです。

投稿された作品を見ながら、皆さん表情の作り方が上手いなと感心していました。私はというと滅多に製作しないPin-up画像も考えたのですが、末永く付き合っていけたらなと思ったこともあり、前々からいくつかのシーンで登場させてみたいと考えていた少女にしてみました。ファーストショットは正面から、ソフトタッチのイラストにしたいと思ったので、Poserでレンダリングした画像をレタッチソフトを用いて、パステル画風にしてみました。製作方法は以前紹介した方法をベースにしていますが、幾つか工夫をしています。


「少女」


「少女〜顔のアップ〜」

前回紹介した作品も本家サイトにアップしていないので、そろそろ手をいれないといけないなと考えています。さて、長らく放置している「冒険者の手記」更新を…と思ったのですが、Forum3Dのお題でレンダの課題が「桜」。実は少女「瑠香」を使って桜の舞うシーンを製作したいと考えています。明日(すでに今日ですが)は休日、久しぶりにゆっくりしたいなと思いつつ、またPoserやVueを立ちあげているかもしれません。


03.17
Monday
2008

前回に引き続いて、標準的な大気から夕焼け空を製作する場合の大気の設定について考察してみたいと思います。今回は標準大気とボシュメリック大気を取り上げたいと思います。なお、設定した大気は上位バージョンでは保存することが可能です。大気として保存した場合、大気の設定だけでなく、メインカメラの設定も同時に保存されます。スペクトラル大気のセピアは大気ではなく、メインカメラの設定でセピア色の風景を作り出しています。

(1)標準大気

「光源」の設定


「大気」の設定

標準大気は、天空にカラーマップを適用することが可能です。このため、天空に複雑な色のグラデーションを配色することが可能です。上記の設定で地上近くに基本>ホワイトの質感を適用したオブジェクトの球体をおいて、影響を調べてみました。まず、カラーマップを変更してみます。下図を見てもらえば判るかと思うのですが、天空のグラデーションだけが変更され、地上においたオブジェクトには影響がありません。どの大気でも同じなのですが、光源の照明モデルが標準の場合、天空半球の全体色が無効となります。このため、地上付近のオブジェクトは大きな影響を受けないようです。



次にカラーマップを赤に変更した後、光源色と環境色を赤に変更してみます。環境色と赤にすると影の部分が赤くなり、光源色を赤にすると光が当たっている部分が赤くなります。このあたりがスペクトラル大気とは大きく異なる部分ではないかと思います。環境光を赤くした場合、地面(無限平面)が赤くなっているのが判るかと思いますが、地形を設置した場合には、オブジェクトと同様に影の部分が赤くなます。


「光源色に赤を指定(左)、環境色に赤を指定」

標準大気を使用して夕焼け空を製作する場合には、カラーマップを適用した後、環境光で影に色を調整し、光源色で光のあたる部分の色を調節するという順序で設定するのがよさそうです。

(2)ボシュメリック大気
ボシュメリック大気には天空のタブがありません。霧ともやを0にすると黒い空が現れることからも判るように、天空の色は「霧ともや」のもやの色が反映されます。減衰色は「光源」のタブにある太陽光源を自動退色の部分で設定します。光源色と環境色の影響は標準大気と変わりはないようです。実は現在のところ判っているのはこれくらいなのです。通常の黄金色の夕暮れ空はこれで理解できるのですが、Vueに付属している紫色の空「リマの大気」には不思議なことに退色する色や環境色に赤、若しくは紫が使用されていません。ボシュメリックを使用して、夕焼け空を製作するのはそれなりに工夫が必要なようです。