01.08
Sunday
2012

昨年、Dazから新しいフィギュアGenesisが発売されました。Genesisの詳しい説明は操・活・解(Kotozoneさんのホームページ)で詳しく紹介されています。このフィギュアはPoser9、Poserpro2012にはコンバートできるのですが、DazStudio4(D|S4)専用フィギュアと考えたほうがよさそうです。ポーズに柔軟性を持ち込みたいと考えていたこともあって、このフィギュアとD|S4をいろいろと試していました。ある程度使ってみたので、D|S4と併せて使用感を記載してみたいと思います。総合評価は今ひとつだなというのが結論です。

Genesisの特徴の一つが第4世代のフィギュア以上に関節が自然に曲がるようになったことです。実例がKotozoneさんのホームページで紹介されていたこともあって、私もいろいろとポーズを試してみました。筋肉の動きは男性フィギュアのほうが判りやすいということもあって、今回はGenesisにM4shapesを適用したものを使用しています。Genesisの足の関節の食い合いは第4世代のフィギュアと比較して緩和されているとのことでした。


Genesis M4shapes


M4

うーむ……微妙。確かに足に皿があるように見えるのはGenesisなのですが、食い合いについてはあまり差がないように思います。足のふくらはぎはまげると筋肉が外側に逃げて大きく膨らみます。正確ではないのですが、テクスチャがはられているせいなのか、これがある程度表現されているのはM4のほうではないかなと思いました。

これはまだましなほうで、私が明らかに違和感を感じたのが肩関節です。Genesisはかなり酷いなと思いました。以下の画像はGenesis M4shapesとM4について、Pose controlsでArms Up-downの値を最大値としたときの画像です。


Genesis M4shapes(肩の位置を選択)


M4(肩の位置を選択)


M4(Morph++で体型を補正)

腕をあげると胸の筋肉が上に引っ張られます。これが再現できていないのでは、Genesis 、M4共に同じなのですが、Genesisは肩の位置自体が変だなと感じました。M4ではMorph++のパラメータを変更することで、ある程度補正できたのですが、Genesisではいかんともし難いものでした。この現象はGenesis M4shapesで特に酷いのですが、V4shapesにすると形状はかなり軽減されます。ただ肩の位置が変わる訳ではないので、腕が伸びたような違和感が感じられます。Genesisでは肩の領域が広がっていることが理由なのかもしれません。


Genesis V4shapes(肩の位置を選択)

これ以外にもM4では頭の後ろに手を置くポーズをリミットを外さずにとることができるのですが、Genesis では頭頂部あたりで最大値となるため、リミットの解除が必要でした。正確な位置は難しいとしても筋肉のあたりはつけられるかなと考えて、Genesisを触っていたのですが、個人的には今ひとつという結論となりました。

Genesisと併せてD|S4の機能も一頻り試してみました。ポーズの制御はPoserよりD|S4のほうがやりやすいと思います。理由はD|S4ではギズモでの制御が可能であり、各パーツ毎に回転や位置を固定するなどの細かい制御が可能だからです。個人的にはPoserにもぜひ追加してほしい機能だったりします。

D|S4のDCの機能も試してみました。PoserではオブジェクトとしてPoserに持ち込んだものをDCとして取り扱うことができるのですが、D|S4ではDCできるものには制限がありDaz、もしくはOptitexから入手したものだけとなります。「青の回廊」の製作過程において、腰の上に四角の布を落とすというDCを実施してみました。全く同じポーズではないのですが、D|S4ではDCは上手く腰のところで止まってくれたこともあり、数回のシミュレーションで思い通りの形状とすることができました。一方、Poserでは上から落とした勢いで簡単に足元までDCが転がっていき、最終的に両端をオブジェクトでひっかけて後ろにひっぱるという操作が必要で、かなりの回数の試行錯誤が必要でした。多くのDCを試してみた訳ではないのですが、D|S4のほうがDCの失敗は少ないように感じました。

最後に同じライトと同じマテリアルを適用したPoser8とD|S4 advancedのレンダリング画像の比較です。ちと見苦しいのですが、ご了承ください。D|S4は64bit版を使用しており、マルチコア対応となっているようでレンダリング時間はBestの設定でも6秒でした。Poser8は32bit版のため、レンダリングに1分09秒かかりました。D|S4は使い始めた当初テクスチャがPoserと比べてはっきりとでなくて、テクスチャに書かれた体毛がレンダリングされずにつるんとした画像となったのですが、昨日最新バージョンに更新したためか、ほとんど差は感じられなくなっていました。D|S4は赤味がつよい画像となっているのですが、ライトはPoserで最適化されているものを使用しているため仕方がないのかもしれません。


D|S4 advanced:フィギュア M4+JM AronM4


Poser8:フィギュア M4+JM AronM4

レンダリング時間がはやいD|S4なのですが、「青の回廊」と同様なシーンを製作したときには900×1200ピクセルの大きさで約20時間かかりました。D|S4はマルチコア対応らしくメモリーをいっぱいまで使用するためか、この間メールソフトさえ満足に起動できませんでした。さすがにこれだけレンダリングに時間がかかるのであれば、レンダリングの中断と再開をつけて欲しいなと感じました。Poserのファイルはほとんどが読み込めるのですが、D|S3では問題なく使用できたライトがD|S4では正常に読み込めないという現象も確認されました。インターフェースはD|S3より使いやすくなっているD|S4なのですが、Poserから完全に移行するのは少し難しそうだなと感じました。

今日のつぶやき
以前Blogにも記載したのですが、いくつか習作を作成しながらレンダリング画像の修正方法を検討しています。筋肉の動きを考えながら修正するのですが、同時により人の肌に近い表現ができないかなとレイヤーのブレンド方法をいろいろと検討しています。個人的に気に入った画像に仕上げることが出来たので、掲載しておきます。同じブレンド方法で他の画像でも再現できるかや女性の肌にも適用できないかなと考えています。


修正画像(背景はどこかで入手したフリービー)


修正前の画像


01.03
Tuesday
2012

本来は松が明けて(1月7日以降)からとのことなのですが、寒中お見舞い申し上げます。昨年、家内の父が亡くなり、実生活でも年賀状は差し控えさせて頂いたこともあって、このようなご挨拶とさせて頂きました。この件だけではないのですが、昨年は実生活のほうでいろいろなことがありました。そんなこともあって、昨日岩清水八幡宮に厄落としを兼ねて初詣をしてきました。石段を歩いて上がってお参りしたのですが、紅葉の時期に来たら綺麗な風景が見れそうだなと思ったところが、何箇所かありました。ネットで調べてみると、近くに紅葉寺と呼ばれる善法律寺というお寺があるそうです。昨年は紅葉を見逃したこともあって、秋にもう一度来てみたいなと思いました。

「一年の計は元旦にあり」ということわざもあるので、今年の抱負を記載したいと思います。これまでは、3Dソフトを用いてイラストを製作していたのですが、イラストを製作するために、3Dソフトを上手く活用することを目標にしたいと考えています。いくつかやってみたいことはあるのですが、基礎的なことに時間を避ければいいなと考えています。

前回のBlogにも記載したのですが、最近時間を割いて勉強しているのが「美術解剖学をデッサン・アニメ・漫画に活かす人体クロッキー」という本です。時間をかけて物体の形状・質感・量感を陰影や線を使って描くデッサンに対し、クロッキーとは速描画といって、10分程度の短い時間で物体の形だけでなく動勢や柔軟性を主に対象を素早く描画します。学習の主軸に記載されているポーズに柔軟性と可塑性を持たせたいと思って、この学習を始めました。表題になっている「美術解剖学」は写実的に人体を表現する際の知識として有用なのですが、空想上の生き物を描くときにも役立つということで興味を持ちました。なお、著者の授業内容がYouTobeで公開されています。

昨年末に、JR京都伊勢丹の美術館「えき」で開催されていたた「ガレとドームー四季の花ー」を見に行ってきました。北澤美術館所蔵のガラスコレクションの一部が公開されていたのですが、ガラスの造形物(花瓶やランプ)に自然の風景を描くということに興味を持ちました。少しずつモデリングの勉強もしているので、このようなものが製作できたらいいなと思うようになりました。これも時間が許せばやってみたいことの一つだったりします。恐らく今年も和風展が開催されるだろうと思います。課題になっていることに取り組むにはいい機会になればなと考えています。最後になりましたが、今年もよろしくお願いします。画像がないのも寂しいので、年末に製作した習作でも貼り付けて起きます。



今日のつぶやき
少し情報が古いのですが、ネットを検索していて「無料で3Dモデルをダウンロードできる60のサイト」という記事を見つけました。元の記事はこちらなのですが、その中から20を厳選して紹介されています。元の記事が紹介されているHONGKIAT.comはソフトウェアやツールだけでなく、テーマ毎にイラストや写真なども集められていて、見るだけでも楽しい時間が過ごせました。個人的に興味を持った記事を参考までに紹介しておきます。
25のフリーモデリングツール
50のフリーPhtoshopブラシ
30のシュールな顔
28の驚くべき水の芸術作品
35の世界の終末を描いた作品